時間も場所も、柔軟性が求められる時代へ
近年、ビジネスにおけるコミュニケーションは大きく変化しています。顧客とのやり取りはメールやチャットが主流となり、社内コミュニケーションもテレワークの普及によりリモート化が進んでいます。このような状況下で、従来型のPBXシステムでは対応しきれない課題も増えています。
そこで今回は、従来型PBXではなくクラウドPBXを選ぶべき理由を、双方の比較を交えながら詳しく解説していきます。
従来型PBX vs クラウドPBX ：その違いを比較
1. コストと納期の壁：従来型PBXの導入障壁
従来型のPBX導入には、高額な初期費用と長い納期という大きな障壁があります。機器の購入費用に加え、設置工事や設定作業にかかる人件費も相当な額となります。さらに、導入まで月をまたぐこともしばしば。中小企業の躍進も著しく、柔軟かつ迅速な対応が求められるこれからのビジネス環境にとって、理想の選択とはならなくなっています。
一方、クラウドPBXであれば、初期費用を大きく抑えることができ、基本的にはサブスクリプション形式の月額利用料で利用できます。物理的な工事も不要で、導入後すぐに利用を開始できます。コストを抑え、迅速に導入したい企業にとって、クラウドPBXは圧倒的なメリットがあります。
2. 拡張性の限界：将来を見据えたシステム選び
従来型のPBXは、一度導入すると拡張や変更が簡単ではありません。社員数が増えたり、拠点が増えたりした場合、新たな機器を購入して設置する必要があり、その都度コストと時間がかかります。また、最新の機能を追加することも難しく、システムの老朽化が早まる可能性もあります。
クラウドPBXは、インターネット回線さえあればどこからでも利用できます。拠点の追加や社員数の増加にも、新規番号の発番で柔軟に対応することができ、必要な機能のみを月額料金に追加できるので、無駄なコストを抑えられます。また、ソフトウェアのアップデートなどにより機能が更新されることもあり、常に最新の環境で利用できます。
3. 運用管理の負担：煩雑な作業から解放
従来型のPBXは、日常的な運用管理にもある程度の時間と労力が必要です。機器のメンテナンスや設定変更、障害対応などは、専門知識が必要となる場合も多く、社内システム管理者の負担となります。
クラウドPBXであれば、運用管理はパソコンの管理画面から行うことができ、仮に分からないことがあっても、サービス事業者からの電話サポートで大体は解決可能です。システムの監視、メンテナンス、アップデートなどは自動的に行われるので、社内システム管理者は本来の業務に集中することができます。
4. 場所の制約：どこでも働ける環境の実現
従来型のPBXは、機器を設置する場所が必要となります。オフィス移転やリモートワークの導入など、ワークスタイルの変化に対応することが難しく、ビジネスの柔軟性を阻害する可能性があります。
クラウドPBXは、インターネット回線さえあればどこからでも利用できます。オフィス、自宅、外出先など、場所を選ばずに仕事ができるので、リモートワークやモバイルワークなどの新しい働き方に最適です。モバイル向けクラウドPBXの導入
クラウドPBXの良し悪し
では、クラウドPBXであればなんでも良いのか？というとそうではありません。クラウドPBXを導入する際の選ぶべき主なポイントは以下の通りです。
- オープンソースで開発されているサービスはセキュリティの脆弱性があるため避ける。
- システムをきちんとカスタマイズしてくれるプロバイダー（メーカーまたは販売代理店）と契約する。
- 自社に必要なオプションを提供しているか確認する。音声録音、ＳＭＳとの統合、会議ブリッジ、多言語サポート、レポーティング/アナリティクス機能など。
- プロバイダーのアプリがきちんと自社環境で使用できるかを確認する。
まとめ
コロナ禍を経験した今、働く場の制約を無くすことの重要性とその需要は以前より増しています。個人の価値観が尊重され、ワークライフバランスという言葉が一般的となった現在、柔軟性こそが企業のこれからを左右すると言っても過言ではありません。
このような時代において、設備という物を抱え、場所という制約に縛られるのはもはやリスクとなるのかもしれません。クラウドPBXの登場とその急速な浸透は必然だといえます。
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